コラム:香港で逮捕された時、するべきこと②

香港で逮捕された時、するべきこと②

香港で逮捕された時、するべきこと②

②冷静さを守ること
  これが最も大切です。警察は合理的な疑いをもって逮捕に踏み切ります。そこであなたが大きく抵抗したり暴力をふるったりすれば、警察に容疑者を逮捕する口実をさらに与えてしまうことになります。
 
③自分がどのような罪で逮捕されたのかを警察に聞くこと
  まずは状況を把握しましょう。

④不用意に話さないこと
  容疑者には黙秘権があります。警察官も容疑者に対して必ず次のようなことを話します。「あなたが話したいことを除き、話す義務はありません。ただし、あなたが話した内容は将来裁判所に証拠として提出されます。」多くの方は、①逮捕の事実や警察の勢いに脅かされたこと、②準備不足であったこと、③緊張と不安、④早く警察署を出たいという気持ち、⑤法律の不知(黙秘権など)などの理由から自ら不利な供述をしてしまいます。しかしこれは絶対にしてはいけません。警察署でペラペラと自分の無実或いは自分のストーリーを供述し署名することは非常に不利になりえますのでご注意下さい。近時の裁判所は極度の緊張や勘違い、警察の脅しによって事実と異なることを話してしまったという言い訳を認めません。そのため、取り調べで供述してしまったことを裁判で覆すことは非常に難しいことになるからです。

⑤ 弁護士を呼びましょう
  弁護士を呼ぶことは容疑者に認められた権利です。④で述べたように自分に不利な供述をしないよう、弁護士(ソリスター)と相談して作戦を練ってから供述すべきです。

4.弁護士との面会、そして供述
 弁護士が警察署に来れば、弁護士と容疑者だけで個室で話すことができます。誰にも聞かれないようになっていますから、自分の主張を正直に弁護士に伝えるべきです。供述のときには正式な通訳者がつくため、言葉の問題はほとんどなくなります。

6.その後の流れ
 凶悪な事件(殺人など)でなく、証人を脅したり逃亡したりする恐れがないときには、弁護士(ソリスター)の保釈要求により容疑者は保釈を許されます。保釈金の金額や保釈の条件は容疑者によって異なります。また保釈中であっても、容疑によっては、パスポートを没収されず海外への渡航も認められることもあります。保釈の間に警察は引き続き調査を行い、証拠の量と質により、起訴するかどうか決定します。もし警察が起訴する決定をした場合、その後、裁判となります。罪を認めるかによりその後の行動が異なります。通常、弁護士(ソリスター)が探すバリスターと共に、裁判のための対策を考えることになります。
 香港での警察の対応は広東語がほぼ必須ですので、私の様に日本語が出来る弁護士は通訳が要らず直接的に対応が可能ですし、費用も時間も抑えられます。万が一、香港で逮捕されてしまった場合は、警察署の段階から私に連絡を下さい。それが最も、精神的にも経済的にも被害を最小化出来る手段です。

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